ブッシュクラフトとは?

「Caramel Candy Camper」のHagarie

2018年09月09日 19:30



キャラメルキャンディキャンパーにアクセス頂きありがとうございます。

今日はブッシュクラフトについてお話したいと思います。

★ブッシュクラフトとは?

ここ数年頻繁に耳にするようになりましたね。ブッシュクラフト。なんでもキャンプ上級者が辿り着くアウトドアスタイルの一種の様です。では一体そのブッシュクラフトとは何なのかを説明していきたいと思います。

ブッシュは英語で「藪、山林」、クラフトは「作製」

つまり自然の中のモノを利用し何かを作るという意味になりますね。それら森林等の自然環境の中における技術や知恵の総称が「ブッシュクラフト」なのです。またそのアウトドアスタイルそのものも「ブッシュクラフト」と呼びます。そしてそれを行なう人を「ブッシュクラフター」なんて呼んだりもします。


なぜブッシュクラフトをするか?

なぜベテランキャンパーはブッシュクラフトをするのか?

→そこに「ロマン」があるからだ。
...全くロマンとは便利な言葉ですよね。

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キャンプを始めた頃、多くの人はこのBlogで紹介する様なテントやタープ、寝袋なんかの所謂アウトドアメーカーが作ったフィールドギアを利用してキャンプを楽しみます。

前に何かの記事でも書きましたがキャンプとは非日常の(適度な)不便さを楽しむものです。

それを踏まえた上での話しですが、年に何十回もキャンプをしている人はそんな生活が何年、何十年と続くと本来「非日常」だったそのキャンプライフも「日常」に変わり、充実したフィールドギアにより不便さも解消された便利な日常キャンプとなってしまいます。

その状態の人がいつもの快適なフィールドギアを使わず自然の中のものを利用する「ブッシュクラフト」をする事でキャンプ本来の非日常の(適度な)不便さを再発見する事に繋がりブッシュクラフトにハマっていくのでしょう。ベテランキャンパーがブッシュクラフトを行なうのはそういったところだと考えられます。

少し話しが逸れますが、ベテランキャンパーでレトロでクラシックな道具にハマる人も多くいますが似た様な理由でしょうね。非日常の(適度な)不便さがキャンプなんだと思います。

★ブッシュクラフトの定義

なんだか「自然の中での知恵」なんて、ふんわりした言い方ですが、実際に何をもって「ブッシュクラフト」なのか、その基準は何かを調べたのですが明確な定義は存在しませんでした。

なので通常のキャンプとブッシュクラフトを区別する線引きは比較的曖昧ですので、皆さん上級者の振りをしたいなら「ブッシュクラフター」を自称してみてはいかがでしょうか。

ということで、
「これで今日から君もブッシュクラフター!」
と言いたい所ですが...



さすがにそうはいきません、ブッシュクラフトにも緩いながらも特徴があります。

ブッシュクラフトの特徴

◆レトロな着火手段を持つ事。
 ブッシュクラフトでは、なるべく着火剤やライターを使わずに火おこしを行う傾向があります。しかしながら厳しい環境下での着火は難しく、初心者のみならずベテランのブッシュクラフターでも失敗する事があります。ですので多くのブッシュクラフターさん達も失敗した時用のバックアップとしてライターやマッチ、着火剤の準備を推奨しています。
(関連記事:着火はマッチがイイ!)

   


◆頑丈なナイフを持つ事。
 材料を現地調達して必要物資の自作を行います。その際は木の枝等をナイフで加工するのが主流ですので頑丈なナイフが必要となってきます。丈夫なナイフとは下の写真の様なシースナイフです。オピネルの様な折り畳みナイフ(フォールディングナイフ)はナイフの背を叩くと自身の怪我やナイフの破損に繋がる為、「頑丈」とは言えませんね。
(関連記事:初心者の為のナイフの話)


   


これらが主な特徴です。その他にも以下の傾向があるようです。
※以下はあくまでも傾向なので個人の価値観により変動しますね。

◆フィールドギアは天然素材か軍物
 最新のハイテク素材のものでは無く、木製や麻製のフィールドギアを主体とする事が多いです。あと良く分かりませんがミリタリー系もOKみたいです。ここ数年はパップテントが無骨でロマン溢れる為か愛用者を多く見ます。

◆荷物を極限まで減らす
 可能な限り現地調達が基本のブッシュクラフトでは荷物が全てザックに収まる程度にするのが好ましい様です。しかしながら上述した通りハイテク素材は使わない為小型軽量化は難しく、通常のキャンパーよりも荷物が多くなってしまうブッシュクラフターさんも多く見受けられます。

◆キャンプ場ではなく野営地を知っている
 ブッシュクラフトでは落ちている枝等も利用する為、綺麗に整備されたキャンプ場内での完全なブッシュクラフトは難しいです。そして日本全体で管理者不明の山林は四国とほぼ同じ面積と言われています、探してみると野営地に適した場所はそこらじゅうにあり、そういった場所に泊まる事が多いと言われています。もちろん良い意味で管理が適当なキャンプ場も多く、そういった場所を利用するブッシュクラフターさんの方が多いです。


これらが現在日本で主流のブッシュクラフトへの考え方のようです。これらを実践して初めてブッシュクラフターと名乗れるんじゃないかと思います。

★ブッシュクラフトの歴史

 ブッシュクラフトの歴史には諸説あるようですが、フィールドギアなんて物が殆ど無かったであろう19世紀末には既に認知されていた言葉の様です。それが故にブッシュクラフトの装備は、当時の道具が主流になっているんじゃないかと考えられます。

 語源の元を辿れば南アフリカの原住民の生活に端を発する様ですが、北欧の文化とも言われています。つまり南アフリカで考え方が出来て北欧で発展したのでしょうかね、そこら辺は調べても良く分かりませんでしたが、そもそも似た様な技術は人類が文明を築く上で欠かせないものであり、世界各地でその土地に合った知恵や技術が確立されていたんでしょうね。

 現代、ブッシュクラフト界において北欧がメッカとされる理由として、昔から林業と木工文化が盛んな事と、寒冷地域の為、火起こしや焚き火に関する知恵や技術が多く蓄積されている事、そして現代でも多くの自然が国民に解放されており、自由度の高いアウトドアが行える事。また地形が比較的平坦で重くかさばる昔ながらの装備でも森に入りやすい事、他にも狩猟採集や釣りがし易く食料の現地確保がし易い事が挙げられると思います。




はい、以上でブッシュクラフトについての説明を終わりにしますが、本当にブッシュクラフト人気ですよね。

アウトドアでは自然環境に対してローインパクトが基本ですが、しかし自然のものを利用する事の多いブッシュクラフトではポール代わりに生木を切ったりとハイインパクトな話しも良く耳にします。ハイインパクトな行為は最終的に自分たちの首を絞める行為に繋がりますので、ブッシュクラフトを行なう時は注意してください。

また、ハイテク装備でない事や管理外の野営地を利用する事も多い事から通常のキャンプよりも遥かにリスクが高い事も理解し、注意してください。

それでは皆さん、良いアウトドアライフを!

合わせて↓この記事もどうですか?
不便さを楽しむ(照明について)



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