【差替済】初心者の為の寝袋選び(2)

寝袋(シュラフ)。
第一回目では形状と素材の違いについて書かせていただきました。
今回は寝袋を選ぶにあたっての性能面での話しをしていこうと思います。
性能の話しでまず重要となってくるのが、どれくらいの気温まで対応出来るか、いわゆる使用温度域だと思います。
この使用温度域、以前は製造メーカーによって表現がバラバラだったのですが、一部のメーカーさんを除き、今はEN(ヨーロピアンノーム)という統一規格で計測された値があり、それを基準に判断すれば簡単です。日本のJIS規格みたいなものでしょうかね?
寝袋に関する温度表記についてはEN13537で算出が定義されていて、下記の3つの温度表記があります。
「Comfort Limit(快適温度)」
成人女性が寒さを感じることなく、睡眠できる温度域。
寒さを感じないだけで、暖かく気持ち良く眠れるわけじゃないですよ?快眠を目指すなら、寝る時に厚着をするか、この温度表記のさらに+5度を目指した方が良いです。普通に眠れる下限値だと思ってください。
「Lower Limit(下限温度)」
成人男性が寝袋の入口を閉めて中で丸くなり8時間睡眠できる温度域。
「寝袋の中で丸くなり」とありますが、厚着して寝袋の中で丸くなれる程広々とした寝袋はあまり無い様な気もします。実際この温度域で使用すると寒くてなかなか眠れません。初心者キャンパーさんは、この温度域を目安に行動するのは避けた方が良いです。
あと、EN規格の表記が無い寝袋に書かれている「最低使用温度」はここを指すことが多いですね。
「Extreme Limit(極限温度)」
一般的な成人女性が寝袋の入口を閉めて中で膝を抱える程丸くなった状態で6時間まで耐えられる温度域。場合により低体温症リスクのある温度域。
この寝袋があれば、こんな気温でも(低体温症で多臓器不全になるかも知れないけど)死なない(死なないとは言ってない)きっと大丈夫という温度域です、この温度域での使用は絶対に控えてください。
この様な温度表記ですね。
私の秋用シュラフに丁度良い表記があったので例にしますと、
普通に眠れる限界気温は+5度まで、無事に過ごせる限界気温は0度まで。
多分-15度までなら凍死は免れるよ。という表記です。
Comfort Limit(快適温度)の項目で述べた通り、快適を目指すならComfort Limit(快適温度)+5度で考えてください。上記の寝袋なら+10度までが快適に気持ち良く眠れるラインだと思ってください。
ここまでが寝袋選びの初心者向け基本知識となります。
今回の「寝袋選び」の話しでは説明はしませんでしたが、
初心者キャンパーさんは気をつけてください。
寝袋だけでは地面の凹凸や、地面への放熱があり、寝袋の性能を十分に発揮出来ません。ので寝袋を使用する際は可能な限り、スリーピングマットを使用してください。スリーピングマットと言っても、まずはホームセンター等で安売りされている銀マット程度で十分です。それが無いのとあるのじゃ大きな差があります。注意してください。
そして今まで説明してきた事を踏まえ、
私が初心者キャンパーさんにオススメしたいのは、
結論から先に言うと3シーズン向けの封筒型寝袋です。
まず、キャンプ初心者がいきなり冬ソロキャンプというのは、寝袋以外の面からも不可能に近いので無視します。
想定期間はゴールデンウィークからシルバーウィークくらいまでの期間をキャンプシーズンとして考えますので、春と秋の寒さ、夏の暑さに対応出来る寝袋で、且つ、将来的にも発展性(広げて絨毯的な使い方や、寝袋に重ねる等の利用)を考えると、封筒型が最適だと思います。
具体的に私がオススメなのは
コールマンのスリーピングバック/C5
価格は5,000円程度と比較的に安く、使用出来る温度域も丁度良く、さらに洗うのも他の寝袋と比較すると楽です(推奨は出来ませんが私はこの前モデルを洗濯機で洗っています)また、このモデルは肌触りが良く、初心者でも眠り易いかと思います。
次点で
mont-bellのホローバッグ#3
この寝袋は封筒型と、マミー型の良い所取りで、ちょっと面白い形状をしています。
以上で、寝袋選びについて終わります。
良い睡眠をとり気持ち良い朝を迎えられたら、キャンプがより一層楽しくなります。
良いキャンプは、良い寝袋から。

(ダウンシュラフのFP値等についても説明したかったのですが、私自身も初心者ですの、それはまたいつか。)
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