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初心者の為の寝袋の話

   

初心者の為の寝袋の話


キャラメルキャンディキャンパーにアクセス頂きありがとうございます。
管理者のHagarieです、皆さん、こんにちは!

 この数週間、胃がずっと痛いです。転職した結果、労働時間とストレスが劇的に減ったので胃潰瘍とかでは無いと思うのですが、数週間も続くなんて普通じゃない。さすがに心配なのでインターネットで病症を調べたところ「胃癌」とか出てきました。胃癌て。

 怖いので病院に行ったところ「薬を飲み続けて様子を見る」「胃カメラをするか」の選択に迫られました。33歳になっても胃カメラは怖い、胃癌も怖いが胃カメラも怖い。「きっと最近の朝方の冷え込みのせいだ」と自分に言い聞かせながら全く効かない薬を飲み続けて様子を見ています。このサイトが数ヶ月更新されなくなったらボクの胃がキャラメルキャンディになったんだなと思ってください。
初心者の為の寝袋の話




 という事で今回は「寝袋」についての記事を書きたいと思います。寝袋については、このBlogを立ち上げたばかりの頃、一度記事にした事があります。最近寒くなってきた為でしょうか、その記事のアクセス数がグングン伸びてきています。しかしその記事は自分で言うのもアレなんですが、記事が二つに分かれている上、非常に分かり難かった記事なので、今回はそれの"書き直し""差し替え"という意味で記事を書いていこうと思います。


★寝袋について

 寝袋についてですが山岳経験者は「寝袋」では無く「シュラフ」と表現しますね。ちなみに「シュラフ」とは寝袋のドイツ語呼びで、英語ではそのまま「スリーピングバッグ」です。

 寝袋は季節によっては非常に大事な要素となってきます、暖かな季節なら無くても全然いけますが、これからの寒い季節では最重要フィールドギアの一つと言っても過言では無いくらい重要になってきます。「寝袋にはお金を惜しむな」とはよく聞く話しで、寒くて眠れないとキャンプそのものがボロボロになります。さらに言えば、どんなに良いテントでも寝袋を疎かにすると低体温症で亡くなったりもします。冬山登山のニュースとかでたまに聞きますね。怖い。
初心者の為の寝袋の話
なので今回は寒い時期の寝袋の使用に重点を置いて記事にしたいと思います。

★形状による分類

 寝袋と一言で言っても色んな種類があります、まずは形状による分類から説明していきます。今回は「封筒型」「マミー型」についてそれぞれ説明していきます。




☆封筒型

 「レクタンギュラー」とも呼ばれるこのタイプは名前の通り、四角い封筒の様な形状で肩口が開いているタイプです。身体に密着しない為、寝袋から腕を出すのも余裕で、寝返りだって楽々打てちゃいます、また大きく開放出来、一枚の布団の様な使い方が出来るモデルも多くあります。

 その単純な構造の為、後述する他のタイプよりも価格は安い傾向ですが、反面その余裕のある設計の為、重量が重く、収納サイズが大きくなってしまうデメリットがあります。

 また、身体に密着しない分、保温性が乏しく、寒いシーズンには対応出来ないモデルが殆どです。しかし冬キャンプの時、寝袋としてでは無く、テント内の床に敷いて敷布団の様に使っている人も見ます、封筒型はその様に色々と転用出来るので一つ持っておくと便利かも知れません。




☆マミー型

 「ミイラ(マミー)」が語源となったマミー型、ロートルな人は「ミノ虫型」なんて呼んだりもします。このタイプは封筒型とは逆に、寝袋が身体に密着する為、寝袋内で身動きは取れず圧迫感がありますが、その分、保温性能に優れ、寒いシーズンでの使用に適しています。また最近では伸縮性に優れた材質でマミー型ながら身動きの取り易いモデルも多く見られます。

 そのストイックな構造により、他の寝袋よりも重量が軽く、収納サイズは小さい傾向があります。しかし価格は高い傾向にあります。




☆その他の形状

 封筒型とマミー型の良いトコ取りな「ラップ型」や「エッグ型」とも呼ばれるタイプが数年前に流行りました。パッと見はマミー型みたいな形状なんですが肩口の広く、胴体部分も広くなっており封筒型の様に寝袋内で自由に身動きが出来、ドローコードを引っ張ると頭部まですっぽり覆い保温性もそこそこ確保出来る構造の寝袋です。


 最近ではラップ型は殆ど見られなくなりましたが、その代わりにフード付きの封筒型が台頭してきました。これもフードについているドローコードを引っ張ると頭部を覆える構造になっており、そして封筒型と同様の形状なので価格が安価。ラップ型の発展系ですね。


 他にも人型寝袋なんてのもあります。2本足に分かれており、足を組んだり、立てたり、歩けたりと入った状態でもある程度行動出来るモノで、半分ネタかと思っていたのですが広いテントでの冬キャンプでは寝るとき以外も使えて意外と実用的とも聞きます。本当かな?



 一般的には暖かい季節は封筒型、寒くなってきたらマミー型を使用するのがベターと言われています、自分の使用環境によりしっかり選びましょう。

 この項目では形状での分類でしたが寝袋の性能はこれだけで決まるものではありません。次の項目では素材による分類を行ないます。



★素材による分類

 次に素材による分類です。素材とは寝袋の中綿に使用される素材の事で、大きく分けて「化学繊維」と「ダウン(羽毛)」に分類されます、使用される素材により寝袋としての性質が大きく変わってきますので寝袋を購入する際はそれに注目してみてください。





☆化学繊維


 化学繊維がダウンに勝る最大の点といえば価格が安く、手ごろな点です。同じ保温性能でも化学繊維とダウンでは価格が2~5倍の圧倒的な差があります。

 実際の使用に関しては化学繊維は水濡れに強いという利点があります、水濡れしても潰れたりせずそれなりに保温性を保てます。お手入れに関しても手軽で、洗濯も通常の衣類洗剤が使えるので比較的容易ですし、保管にもそこまで気を使わなくて良く、メンテナンス全般がラクという印象です。

 逆にデメリットとして重く、そして非常に嵩張るという事です。ダウンの価格と反比例する様に冬用の化学繊維の寝袋は収納サイズが物凄い大きくなってしまいます。Amazonなんかで見ていると冬用でもスペック上はコンパクトなモデルが見られますが、実際に使用するとスペック通りコンパクトに畳む事は難しく、それは実際に使ってみないと分かりませんが何倍かの大きさになってしまうと思ったほうが良いです。一応その様な場合コンプレッションバッグを利用する事でスペック通りまで小さくする事も不可能ではなくなります、化学繊維の寝袋で冬キャンプを乗り切ろうという人は是非導入を検討してみてください。

 保温性については、以前は化学繊維の寝袋と言えば、保温性が低く、寒いシーズンでの使用は厳しかったのですが近年、保温能力の高い化学繊維も増えており、ダウンに保温力で劣る事はなくなってきました(その分重く、そして大きくなってしまいますが...)




☆ダウン


 ダウンはガチョウやアヒルの羽毛で、空気をふんだんに含み保温効果に非常に優れるのが特徴です。鳥の羽根という事で非常に軽いのも特徴です。反面、価格は化繊に比べ非常に高価となります。

 また水濡れに弱く、濡れてしまうとダウンが潰れてしまい保温性は奪われてしまいます。この水濡れに弱いというは意外と厄介で、主にダウンの寝袋が使われるのは寒いシーズンですが、寝袋内の暖かさと冷え切った外気の温度差により寝袋内で結露が発生し、ダウンが潰れ、保温性が奪われてしまうという事に起こります。もちろん一、二泊での使用では無視出来る程度ですが、1週間以上の長期間のキャンプではそれが叙述に現れ問題となってしまいますので、寒い時期での長期間キャンプの際は寝袋を干す様に心掛けましょう。

 そしてダウンの寝袋には意外なメリットがあり、それはスタッフバッグへの収納がラクという事です。化学繊維の寝袋では綺麗に畳まないとスタッフバッグへの収納は出来ませんが、ダウンの寝袋の収納方法は足元側から無造作に詰め込んでいくだけです(無理して畳もうとする人も多いですが)実際、畳む必要はありません。狭いテントの中だとこれが非常に便利で寝袋の収納が殆ど手間になりません。

 ただし保管には気を使いましょう、最近のモデルはほぼ防カビ加工が施されているのでカビ難くはなっているもののカビる時は簡単にカビてしまいます。保管方法としては光(紫外線)の当たらない風通しの良い乾燥した場所に吊るして保管するのが理想です。各寝袋メーカーは専用の保管用に通気性の良いストレージバッグを販売しています。値段も比較的低価格なのでダウンの寝袋を利用する際は是非導入をオススメします。



  



 ダウンにはFP(フィルパワー)という目安値があります。これは羽毛1oz当たりの膨らみ復元力を立方インチで示したもので。例えば「500FP」とは1ozの羽毛が500立方インチの体積に膨らんでいる事を表し、数値が大きいほど良質なダウンと言えます。500FP以下を低グレードダウン、~700FPを良グレードダウン、700FPを超えるものを高グレードダウンと言われています。最近では良グレードダウンでも保温性は高グレードダウンに引けを取らないものも出てきているそうなので、あくまでも目安値となりますが参考にどうぞ。



 ここまで寝袋の種類について形状や素材に分類し紹介しました。形状や素材により自分の使用環境にあった寝袋に目星を付ける事が出来ると思います、次は実際の性能の話です。

★寝袋の性能に関して話

 寝袋の性能の話しでまず重要となってくるのが「どれくらいの気温まで対応出来るか」いわゆる使用温度域についてだと思います。この使用温度域について以前は製造メーカーによって表現がバラバラだったのですが、徐々にですがEN(ヨーロピアンノーム)という統一規格が浸透してきており大手メーカーでは「モンベル」「ナンガ」が採用しています。
初心者の為の寝袋の話


☆EN(ヨーロピアンノーム)

 寝袋に関する温度表記についてはEN13537で算出が定義されていて、下記の3つの温度表記があります。


 Comfort Limit(快適温度)  

 成人女性が寒さを感じることなく、睡眠できる温度域。

 勘違いされがちですがこの温度域ではギリギリ寒さを感じないだけで、暖かさも感じません。つまり快適に眠れるわけじゃないですよ?快眠を目指すなら、この温度表記のさらに+5度を目指した方が良いです。普通に眠れる下限値だと思ってください。


 Lower Limit(下限温度) 

 成人男性が寝袋の入口を閉めて中で丸くなり8時間睡眠できる温度域。

 実際この温度域で使用すると寒くてなかなか眠れません。そしてEN表記の無い寝袋の「最低使用温度」はこの温度域を指している事が多く、初心者キャンパーの冬キャンプを悲しい結果にする正体です。この温度帯の+10度を目安にしましょう。


 Extreme Limit(極限温度) 

 一般的な成人女性が寝袋の入口を閉めて中で膝を抱える程丸くなった状態で6時間まで耐えられる温度域。場合により低体温症リスクのある温度域。

 この温度域は上述した下限温度域よりさらに低温ですからね「6時間までなら耐えられる」じゃなく「6時間で死亡する危険性がある」という表現の方がピンと来るんじゃないですかね?この温度を使用出来る下限と思うと死んでしまいます、初心者キャンパーさんは注意ですよ。



以上の事を踏まえ、私の持っている秋用寝袋のスペックを見ると、
初心者の為の寝袋の話

気温10度くらいまでしか快適に眠れない事がわかりますね。

事実、この寝袋を使用していて気温が10度を下回り始めると快適には眠れなくなります、そして朝5時ごろに気温が0度近くなると寒くて起きてしまう事もあります。

-15度?死ぬわ。


・・・と言う私の経験則からもEN表記はそれなりに当てになる事が分かります、寝袋購入の際は役立ててください。


★寝袋の能力を引き上げるアクセサリー

 折角寝袋を買ったものの実際に使ってみたら思いのほか暖かくない、肌触りが悪い等、使ってみて初めて分かる事も多いと思います。寝袋は決して安いものではありませんよね、おいそれと買い直すのにも勇気がいるでしょう。そんな時に役に立つのが「インナー」「カバー」です。




☆インナー

 「インナー」とか「ライナー」なんて呼び方をします、その名前の通り寝袋内部で使用するもので寝袋の保温性を向上させ、肌触りも良くなりますし、あなた自身から出る汗や皮脂等の汚れから高価な寝袋を守ってくれます。また暖かい季節では寝袋の代わりにこのインナーのみでも問題無かったりしますね。


 しかし過信は禁物で、フリースの厚手のインナーでも寝袋の使用温度帯を+3~5度程度上げるのが精々です。インナーを買ったからと言って秋用寝袋を冬用寝袋に転用しようとは思わないでくださいね。




☆カバー

 これはインナーとは逆に寝袋の外側からカバーするもので、保温の他に寝袋を水や汚れ等から守る効果もあります。タープ泊をする際等にも利用されます。しかし価格はやや高めですので注意してください。

 保温性能向上の効果はあるもののインナー同様に過信は禁物です。やはり使用温度帯を+3~5度程度上げるのが精々です。




 さらなる保温性向上を図るならインナーの代わりに寝袋を使うのも有りだと思います。薄手の寝袋でも厚手のインナーよりも保温性は高いですし、なんならその状態でインナーとカバーを使ってみても良い訳で、マトリョーシカシュラフとでも言える状態になればきっと保温性は高く快適な睡眠が出来るでしょう(・・・恥ずかしながら私はやっています)


★最後に

 今後、寒い時期になっていきます。今シーズン初めての冬キャンプを行なう初心者冬キャンパーさんは本当に寝袋を吟味してください。以前、何かの記事でキャンプに本当に必要なのは「撤退する勇気」とか何とか書いた記憶があるのですが冬キャンプでは撤退したくても直ぐに撤退出来ない場合も想定されます、そんな時は寝袋が命綱になる場合だってきっとあるのではないでしょうか。

 この記事の最初の方でも書きましたが「寝袋にはお金を惜しむな」正にその通りの言葉で、良い寝袋は冬キャンプをきっと快適なものにしてくれます。逆に少しケチって使用環境に適さない寝袋しか用意していなかったらその冬キャンプは睡眠不足等で散々なものになってしまうかもしれません。是非、寝袋選びは慎重にお願いします。

 ちなみに完全に余談ですが、私が好きな寝袋のメーカーは「モンベル」「タケモ」です。モンベルはアフターケアの良さも然ることながらストレッチ構造が秀逸で凄く快適です。タケモは和歌山にあるメーカーさんで、有名寝袋メーカー「イスカ」に30年勤務してた人が立ち上げたメーカーで販売はインターネットのみ。販売在庫もあんまり無い。宣伝もほとんどしない。というコスト削減によりイスカと同等以上の品質の製品をイスカより安く提供しておりコストパフォーマンスの良いメーカーさんです。是非オススメですよ。


という事で皆さん良いアウトドアスリーピングライフを!それではまた!



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