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初心者の為のシーズニングの話

   

初心者の為のシーズニングの話
~ ダッチオーブンやスキレットのシーズニングを解説 ~


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当Blogにアクセス頂きありがとうございます。
Caramel Candy CamperのHagarieです。こんにちは。

少し前に我慢出来ずにスキレットを購入してしまって記事にもしたのですが(→関連記事:スキレットの誘惑には勝てなかったよ)それから手入れの方法とか取り扱いの注意とかを調べたり、色々と経験出来たので、今回はそれら鋳鉄製調理器具の必須作業"シーズニング"や手入れに関して解説していきたいと思います。なんか間違った事言ってたらコメント欄でフォローお願いします。

このBlogは皆様の広い心で出来上がっています。
初心者の為のシーズニングの話

★そもそもシーズニングって何?

 結論から先に言うと"シーズニング"とは"慣らす"という意味で、スキレットやダッチオーブンといった鋳鉄製調理器具の油慣らし作業全般を総称してそう呼ばれています。
初心者の為のシーズニングの話
スキレットやダッチオーブンといった鋳鉄製調理器具の材質はその名の通り"鋳鉄"という炭素を多く含む鉄合金です。炭素は油と馴染み易い性質を持っており、その為、鋳鉄製調理器具は通常の鉄やアルミ、ステンレスといった調理器具よりもずっと油が馴染み易いのです。

初心者の為のシーズニングの話
十分にシーズニングを行うことで表面に皮膜を作り、調理の際に食材がくっ付くのを防止したり、錆防止にも役立つと言われています。さらにシーズニングは繰り返すことにより皮膜が成長し、保持出来る油の量も増していき、より一層、食材がくっ付き難くなっていきます。

7~8年間毎日シーズニングしていれば所謂「ブラックポッド」という鑑賞対象にすらなるのです。私には理解し難いのですがさぁ、皆さんもブラックポッドを目指しダッチオーブンやスキレットを育てていきましょう!


★購入直後のシーズニングの方法

 それでは早速シーズニングのやり方を解説していきます。今回はスキレットを使いステップを追って紹介していきます。

※注意
シーズニングは非常に高温な作業となります、軍手等の保護具を身に着け火傷に注意するのと、仮に火傷をしても直ぐに冷やせる環境で作業しましょう。また油を加熱させるとヒドロペルオキシドという有害成分が発生します、換気にも気を付けて作業しましょう。




■ コーティングを剥がし黒錆を付ける 

※このステップは初めて使う時や、皮膜をリセットする時行うものです。日常的な手入れではこの作業は必要ありません。

 LODGE等の一部メーカーを除き、一般的に未使用の鋳鉄製調理器具は錆止めのコーティングが施されており、使用する前にまずコレを取り除かなければなりません。また安価なモデルでは酸化皮膜も無い状態で売られたりしていますので、その場合は皮膜も付けましょう。
初心者の為のシーズニングの話
 コーティングのみを除去する場合は200度前後で加熱してください、加熱していくと煙が発生し、色合いも変化してきます。煙が出きり、全体の色合いも変化したらコーティングが除去されたと判断出来ます。コンロやストーブを使うときは、置く場所を変えたり、逆さに置いたりして全体をムラ無く加熱しましょう。

 酸化皮膜を付ける場合は更に加熱しなければなりません。鋳鉄は約600度くらいまで加熱すると表面に黒錆が発生します、目安としては軽く赤熱する温度が600度です。
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一般的な家庭用コンロでは230度程度でセンサーにより火力が自動で下げられてしまいます、アウトドア用ストーブでも600度という温度は結構時間が掛かり、温度ムラも発生しやすいので、バーナー等を利用した方が良いでしょう。。
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下の写真の上側が酸化皮膜を付けた状態。下側が酸化皮膜がまだ付いていない状態です。
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写真だと分かりづらいですが酸化皮膜が付くとやや青く変色します。

今回は分かりやすいように持ち手はシーズニング済みの状態のままにしました、シーズニングの有無で光沢、色合いが全然違うのが分かりますね。
初心者の為のシーズニングの話
十分に加熱出来たら火から下ろしてください。



■ 洗剤で洗う

 コーティングを加熱し除去出来た様に見えても無機質な成分は灰等の形で残るので洗剤で洗い綺麗にする必要があります。また酸化皮膜を付けた場合、黒錆と一緒に厄介な赤錆も発生しますので、これも洗剤で綺麗に落としましょう。
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黒錆表面に浮く形で赤錆で発生します。赤錆は浸食力が強く鋳鉄の大敵です。
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家庭用のスポンジで洗う場合、スコッチブライト(スポンジの裏側の硬い方)で強く擦らないでください。スコッチブライトの研磨力が強く、強めの力で擦れば酸化皮膜も簡単に剥がしてしまいます。やるな3M
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スポンジだけでは落ちない場合、タワシやササラを利用すると良いでしょう。



■水分を完全に除去する

 洗ったら直ぐに柔らかい布等で水気を拭き取り、加熱し、水分を完全に除去してください。
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洗浄後に拭くことで汚れがしっかり取れているかも確認出来ます、この時に布が汚れる様ならもう一度洗い直した方が良いです。
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いくら酸化皮膜があっても水は大敵です。しっかり乾燥させましょう。



■油を塗布する

やっとシーズニングのステップですよ。

油を全体に塗布します、調理する面だけでなく縁も取っ手も裏側も全てです。

厚く塗ると次ステップで加熱した時にダマとして残ったり、炭化皮膜の厚さにムラが出来てしまいます。薄く塗るのが最終的に綺麗にするコツです。
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油を伸ばすときは布がオススメです。キッチンペーパーを使う人も多い様ですが、鋳鉄製調理器具は表面の凹凸が激しく、キッチンペーパーで油を塗ると削れてカスが発生し易く、あまりオススメ出来ません。
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 使用する油は一般的にはオリーブオイルが多く使われている様ですが、このシーズニング作業にだけ焦点を絞ると、オリーブオイルは皮膜を作りにくい油なので実はあまりオススメ出来ません。
■シーズニングに適した油とは?

 シーズニングには"亜麻仁油"が適しているとよく言われています、乾性油なのでキッチリとした皮膜が出来るらしいです。

他にも"リノール酸"を多く含む油が適しているとも見ますね、リノール酸の多い油と言えば紅花油(ハイリノール)やコーン油、大豆油、ゴマ油、クルミ油なんかです。

しかし最近ではリノール酸は体に悪いと言われており低リノール酸と謳った油も多くあり注意が必要です、特に"高オレイン酸"とか"ビタミンEが豊富"とか謳ってるものほぼ全て低リノール酸タイプ(ハイオレイック)です。シーズニング用に買うなら注意してください(消化吸収も良く身体には良いよ)
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リノール酸は、酸素と熱によって重合反応が進み、粘度が高くなり、皮膜の層を作り易くシーズニングにはピッタリです。

(→参考サイトの外部リンク:kitchn)

 ちなみに私個人としてはクルミ油がオススメです、詳しくは後述しますが高リノールな油な上に乾性油なので仕上げがサラッとなります。今回もコレを使用しました。





■ 加熱し油を炭化させる

 塗布した油を加熱し炭化させます。約230度で加熱する事で油は炭化し、炭化皮膜となります。加熱していると煙(湯気)が出てきます、完全に煙が出なくなったら塗布した油が炭化した証拠です、更に加熱を続けると炭化皮膜も灰になってしまいますので、煙が出なくなったら火から下ろしてください。
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■ 油の塗布、加熱を繰り返す

一度だけ油を炭化させただけでは皮膜は非常に薄く、使用に際してほとんど油を保持出来ません。上で説明した油の塗布→加熱し炭化させるステップを8~10回繰り返してください。時間で言うと1時間~1時間半くらい掛かると思います。
初心者の為のシーズニングの話
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炭化皮膜の厚さが、実際の使用の際の使い易さに直結します。面倒に見えますが個人的には意外と面白い作業です、楽しみながら頑張ってください。



■ 完成

これでほぼ完成です。

別にやらなくても問題ありませんが最後にオーブンに裏返しにして入れ180度で1時間くらい焼くといい感じです。特に亜麻仁油やクルミ油等の乾性油でシーズニングした場合、オーブンで焼くと表面が固まり、油特有のベト付きも無くなり、まるでニスでも塗ったような肌触りになりオススメです。
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因みに私のスキレットは6.5インチと小さいので、オーブントースターで焼いて仕上げました。

あと初めて使用する際は、最初にネギとか生姜とか香草とか匂いの強いものを焦げるまで炒めると鉄の匂いが取れるのでオススメと言われています。
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★日常的な手入れ

 上記では初めて使用する際のシーズニング方法に関して解説しましたが、この項目では日常的な手入れのやり方について解説していきます。
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■使用前の準備

 まず料理で使用する前に空焼きして、表面に塗布されている油を炭化させます。これにより保管の際に塗布していた古くなった油を無害化するのと炭化皮膜を増す事が出来ます。

その後は通常通り油を敷き、調理を開始してください。



■使用後は?

キャンプの夜に使ったりすると洗うの面倒ですよね。
しかし使用後、何もしないと錆びてしまいます。
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「アヒージョで油まみれになってるし錆びないだろう」とか思っていませんか?

ダメです、油とか関係無く錆びてしまいます。

いくら酸化被膜や炭化皮膜で包まれていると言っても素材は鉄です。水や塩分と触れていると、イオンの影響で非常に錆び易くなってしまうのです。
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さらに濡れた状態でステンレスのロストルなどの異金属に接触させておくと、そのままガルバニ電池を形成してしまい腐食を加速させてしまいます。



使用後は水を入れ沸騰させ、汚れを浮かしてから洗浄しましょう。これをする事で汚れを落とし易くすると同時に、炭化皮膜に染み込んだ塩分を取り除く意味もあります。

一般的に洗浄そのものは「お湯、もしくは水洗いで洗剤は出来るだけ使わない」というのがセオリーの様で、雑誌やネット記事を読んでも多くの場合、洗剤であんまり洗わない方がいいよ。と書かれています。皆がそう言ってるのだからきっと何かあるのでしょう。ひどく焦げ付いた時は、スクレーパーで刮げ落としてもう一度水を入れ沸騰させタワシやササラで洗浄しましょう。

私個人としては、前回の検証(→関連記事:シーズニングによる防錆効果を検証)の結果から個人的には「洗剤で洗っても最後に油を塗れば問題無し」という思いがあります。そこは自己判断でどうぞ。
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洗浄後は水分を拭き取り、火にかけて強制的に水分を完全除去してください。水分を完全に除去した後は熱いうちに全体に満遍なく油を薄く塗ってください。冷めていく過程で炭化皮膜への油が浸透していくので、まだ熱いときに油を塗るのが大事になってきます。

★終わり

という事で今回は以上で終わりにします。

以前の自分もシーズニングってなんかよく分からないと感じていたので、今回この様にまとめてみました。ただ冒頭で述べたようになんか間違った事言ってたらコメント欄でフォローお願いします。

それでは皆さん、良いアウトドアライフを!ではまた!


合わせて↓この記事もどうですか?
シーズニングによる防錆効果を検証


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この記事へのコメント
こんにちは。

素晴しい記事です。

zeroは、ここまで丁寧にシーズニングしてません。

この記事見てもシーズニングがよく分からない って人は、スキレット使わず、グリルパン等を使うことをお勧めしたい。

スキレット料理って、本当に美味しく調理できますよね。
zeroは日常の夕食でもスキレット料理、週1回はありますよ。
zero
2019年07月12日 14:33
>zeroさん

いつもコメントありがとうございます。

本当にスキレットで料理すると不思議と美味しくなりますよね、雨ばかりでキャンプに行けないので、私も日常使いに勤しむ日々です。

HagarieHagarie
2019年07月13日 02:15
 
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