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伝説の遭難者yucon氏の体験について(2)

   

伝説の遭難者yucon氏の体験について(2)



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今回は先日の「伝説の遭難者yucon氏の体験について(1)」の続きで、yucon氏がなぜ遭難してしまったかを考察していきたいと思います。

ではさっそく始めましょう。

★パーキンソン病の登山の是非

 yucon氏はパーキンソン病です。当時ネット上ではyucon氏に対して「パーキンソン病なのに山に登るな」と言う意見を目にしました。賛否はあるかと思いますが私も全くの同意見です。パーキンソン病は「手の震え・動作や歩行の困難など、運動障害を示す、進行性の神経変性疾患」だそうで、そしてyucon氏のヤマレコやBlogを読む限り軽度では無い様に読めます。その状態で山へ臨む事が間違いだと私は思います。そういった方がどうしても山に登りたいのであればロープウェイ等で山に登れば良いのでは無いでしょうか、もちろんロープウェイ等無い山は登れませんが、それは仕方ない事でしょう。
伝説の遭難者yucon氏の体験について(2)
 山、というかアウトドアでは普通の暮らしに比べ自己責任の面が凄く大きいです。なので病気なのに山を登るなら何かあっても全て自分で対応出来る準備をして、もしもトラブルに遭遇しても自分で対処し、他者に迷惑を掛けるな。と言いたいです。

 しかし、そんな事を言っている私も人間ですからね、実際に登山の最中にトラブルに見舞われている人達を何度も見掛けた事ありますが「自分で対処しろ馬鹿野郎!」なんて一切思えませんでした。自己責任の世界だからこそかもしれませんが、そして自分自身に余裕があったからかも知れませんが、どうしても助けられずにはいられませんでした。自分の水分を分けたり、ファーストエイドキッド中身を分けたりしてしまいました。きっと多くの人は私と同じ行動を取るでしょう。しかし、それは私自身のリスクを上げる行動です、その他人を手助けしたばかりに後々自分が行動不能になり死亡してしまうリスクすらあります。それを傍から見たら、私自身が自らリスクを高め死に至った馬鹿野郎という事になるでしょう。

 病気や障害を持って登山をしている人は逆を考えてください。「好きな登山で死ぬなら良い」と考えているかもしれませんが、それは自分善がりの考えで回りはそうは思いません、周辺の登山者へ大きなリスクを振り撒いていると自覚してください。私が登山を止めた理由も病気によるものです。止める時も山は好きだったし症状を薬で抑えれば登れない事はありませんでしたが、周囲の登山者にリスクを振り撒くという事が理由で登るのを止めました。一応もう症状が出ない状態が何年か続いて病院からも登山OKが出ているので、現在、少しづつ軽登山で練習を始めているところです。

 病気や障害という特殊な環境なので一般人は理解しづらい事もあり、そういった事で指摘を受けると「そうか、これは差別になるのか」と思ってしまいますが、これはあくまでも"区別"であって"差別"ではありません。分かり易くもっと身近な話しに置き換えてみましょう。

 例えば、全くお酒の飲めない人がいるとします。彼が「皆お酒を飲んで楽しそうにしている、私は全くお酒を飲めないけど、それでもお酒を飲んで楽しくなりたいんだ!」と言い出したとしましょう。周囲の人は急性アルコール中毒のリスク等を考えそれを止める事でしょう。それに対して誰も「差別だ!」なんて思いませんよね?そして彼が「じゃあ、一人で飲んで勝手に死ぬから良いよ」と言い出したとしましょう。飲み会の席で。そんな人が居たら迷惑以外の何者でも無いですよね。

厳しい事を言う様ですが、見えているリスクは回避するべきです。自分も周りも。


★幻覚症状について

伝説の遭難者yucon氏の体験について(2)

 今回の遭難事故をややオカルト気味にしている幻覚症状ですが、これはyucon氏の患っているパーキンソン病が関係するかはわかりません。遭難をして極度の水分不足や、ハンガーノックと言われる極度の低血糖状態に陥ったり、また緊張状態が続き過度なストレス、睡眠不足等に晒されると病気の無い健常者でも、幻視や幻聴と言った幻覚症状が現れます。それも極短時間で症状が出始めたりもするそうです。

 こういった幻覚症状は山岳経験が長ければある程度は自己判断が出来るとも聞きますが、ベテラン登山家でも幻覚に陥って遭難してしまう事がありますので、これは病気や経験とは全く別に個人の精神耐性の様なものがあるようです。幻覚というのは健康状態の我々が見れば明らかな幻覚症状でも、本人はそれを幻覚と気付けません、よく例えられるのは夢の中に居るような感覚だそうで、どんな不自然な状況や現象でも、それが変と思えないそうです。

 また、幻覚の他にも精神の柔軟性や開放性、効率性が損なわれ意味不明な「極端な強いこだわり」が出てきたり、本人でも分からない「記憶の改竄」が発生したりするそうです。


★遭難時の装備等

 yucon氏の装備は以下の通りです。
装備:
・食糧(カップ麺、マッシュポテト2人前、バランスパワー4本)
・飲料水(ハイドレーション2ℓ、炭酸ジュース500ml、水500ml)
・野球帽、モンベル半袖ジップアップシャツの下にナイキドライフィット長袖Tシャツ
 モンベルパンツ、アンダーにメンズタイツ。
・バーナー、コッヘル、ガスボンベ、
・25,000分の1地図、山と高原地図、コンパス、ホイッスル

当日忘れた装備類:
・雨具、ビニールシート、ツエルト、バックライト付きリストウォッチ、ヘッドランプ、GPS

 装備、特に食料と水に関しては初心者向けの低山であればこれで問題無いでしょうが、御池岳は中級者向けの山ですのでこれでは少ない様に感じますね。

また、当日忘れた装備類があまりにも酷すぎます、準備を怠りすぎです。特にレインウェアとヘッドランプを忘れているのは致命的で、これが無いのに気が付いた時点で撤退した方が良いレベルの忘れものです。さらに、書かれていませんがヤマレコの他の記録等を読む限り、彼は他の山行を含め元々ファーストエイドキッドを持っていなかった様です。持病があるのにも係らず油断し過ぎています。


★山行での問題行動

 病気や装備の準備段階で既に多くのリスクを抱えた状態ですが、山行そのものにも多くの問題がありました。
伝説の遭難者yucon氏の体験について(2)



1日目:2012年7月16日(月)

 まず、yucon氏は"土倉岳-御池岳-T字尾根"というルートを計画していましたが、何らかの原因で家を出る時間が大幅に遅れ"土倉岳-T字尾根"に計画をし直しています。さらにyucon氏的には御池岳に登らない事ので"山には登らない"という思いがあり家族へのメモにも「ノタノ坂、土倉岳、T字尾根、山は登らずに帰ります。帰りは17:00頃」と書いたのでしょうが、その他のルートも山道ですからね、最早言い訳レベルです、家族がそれを見て「山に登らないのだったら、このメモは必要がない」と判断したのも頷けます。

 そして更に山へ向かっている道中が土砂崩れにより封鎖されており迂回してさらに時間を大幅にロス、登りはじめが10時半。これも遅すぎますね、他の登山客を見たからと言っても、山行計画をまた変えるべきでした。

 次に林道を歩いている時に、ご機嫌な感じで山ヒル対策にアルコール除菌スプレーを使っています。これは持ち物リストに書かれていなかったアイテムなので詳しくは分かりませんが、アルコール除菌スプレーという事で70~80%のアルコールです。このアイテムは今後登場しませんが封を開けた食品の殺菌や着火や燃料としても非常に有効だった事でしょう、凄く勿体無く感じます。

 それから稜線に出てから、左右どちらへ進むのか悩み、方角的には間違いなく左なのですが少し進んでみると"侵入不可のケルン"があり、さらには明らかに人の手によって木の枝で道が塞がれていて、すぐに戻り右方向へ進むと正解だった」と謳っています。この感じだと地図もコンパスも使っていないで己の感覚で左と決め付けている気がします、山で道に迷ったら必ず地図とコンパスです。経験や感というのは間違いの元になってしまいます。

 その後yucon氏はテーブルランドに到着、T字尾根経由で下るのにどれくらいの時間がかかるのか分からず、直ぐにT字尾根の取り付きを探し始めます。彼はT字尾根経由で下るのにどれくらい時間が掛かるか分かっていません。この事から山行計画自体が下調べ不足で最早これは計画と呼べないレベルだった事が伺えます。


★ R氏との出会い

 その後yucon氏は道に迷ったR氏に出会いますが、当時ネット上では「そもそもR氏が幻覚」という議論が交わされていました。もしそうであったら恐怖そのものですよね。私の個人的意見としては、さすがにR氏は存在したし、出会ったものと思います。しかしR氏の言動はyucon氏が遭難している間の危機的状況下の被害妄想により記憶の書き換えがあったのではないかと感じます。そしてyucon氏が後日見つけたR氏のBlogに関しても、果たしてそれが本当にR氏のものだったかは疑問があります、記憶は無意識に改竄されてしまいますので。

 R氏に会ってからもyucon氏は地図とコンパスで現在地とコースの確認を行なっていません、R氏を信用したと謳っていますが、そもそもR氏は道に迷った状態で会っていますから、本来であれば現在地とコースの確認は必須なのですがそれを怠ってしまっています。そしてそのまま二人で迷ってしまい、さらにR氏の指示で沢に降りる事になりますが、「沢に降りるのは悪手」というのは登山の基本です。誇張はあるにしろベテランであるR氏が果たしてそんな提案をしたのでしょうか。まだ精神も体力も疲弊しきる前ですからそれは考えづらいと思います。特にR氏の指示等で無く二人で知らぬ間に沢に迷い込んでいたと考えるのが自然でしょう。

 そして沢に降りる際、yucon氏は5mの高さから滑落、2~3回転しながら沢へ落ちてしまいます。しかし自身よりも一眼レフカメラを心配したり、また思いの外R氏のリアクションが薄い事から5mというのも疑わしいです。

 その後、稜線まで上り返し休憩した際、yucon氏が持っていたバランスパワーという携行食を4本中2本をyucon氏が食べ、残り2本をR氏に勧めたものの遠慮されます。この残ったバランスパワー2本も最後まで触れられる事はありません、行方が気になるところです。

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 そこでyucon氏は自分には持病があり薬無しでは身体がもたないことを説明したそうです。そんな身体なら薬携帯しておけよ!という話しです、私がもしもR氏なら、準備不足な病人を助ける事にリスクと責任を感じてしまい「逃げる」という選択肢が頭をチラつくと思います。

 休憩を終えて再び歩きだした直後、R氏のザックから水筒が落ちて斜面を滑って行きました。まだ見える場所で止まったのにも係らずR氏は諦めてしまったそうです。元の記事を読むとこれをyucon氏が疑問に思っていますが、これはきっとR氏のその水筒は空だったか、見えているだけで取りに行けない場所だったのは無いかと思われます。

 その後、尾根を目指す最中、進行上に大きな岩がありR氏は右に巻き、yucon氏は上手く巻けず岩の左側を直進する事になりますが、これもよく分かりません、何故無理をしてでも付いて行かなかったのでしょうか、既にまともな判断は出来なかったのかも知れませんが、先行者の後をついて行くのを半分放棄しています。その後yucon氏は山頂直下15m程の所の僅かなスペースで一人ビバークすることを決意し、R氏も山頂でビバーク。R氏のヘッドランプの点灯の合図に、ヘッドランプを忘れたyucon氏はガスバーナーを点火させ合図を送ります。これガスバーナーを点火させる必要があったのでしょうか...。そして何よりもそこはお互いの声が届く範囲なので、ここで本来であれば救助要請をお願いするべきでした、ここまでの工程を見返しても遭難以外の何者でも無いですので。




今回はここまで、続きはまた後日となります。

それでは皆さん良いアウトドアライフを!ではまた!

合わせて↓この記事もどうですか?
伝説の遭難者yucon氏の体験について(3)


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この記事へのコメント
まだ少し呑気な部分ですよね。
二人という安心感のせいでしょうか。
その呑気さとHagarieさんの痛烈な指摘との差が凄い。

おいバランスパワーの下!
その宣伝文句で広告収入が入ると思うなよ!
tt
2018年06月11日 05:41
コメントありがとうございます。
ttさんも是非バランスパワー食べてみてくださいね!

HagarieHagarie
2018年06月12日 19:05
数年前の記事にコメント失礼します。遭難に関するサイトを巡っており、こちらにお邪魔しました。
見やすくまとめて下さり有難うございます。


記事中に「5mの高さから滑落」とありましたが、yucon氏のブログを拝見すると「残り5m程のところで最初の滑落、2~3回転しながら沢へ落ちてしまう。」とありましたので、少しニュアンスが異なる様に感じました。もし宜しければ、再度ご確認下さい。
通りすがり
2023年01月03日 09:30
他人の遭難をアフィリエイトに利用しながら、ここまで痛烈に非難できる神経がすごいですね。

パーキンソン病で登山は無謀とはいえ、病気で登山が心の支えとなり、家族の反対も押し切っていた人を止めるって、法律で規制しない限り難しいだろうね。

2023年08月06日 21:46
 
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