冬キャンプに向けてヒーターの話
キャラメルキャンディキャンパーにアクセス頂きありがとうございます。
管理者のHagarieです、皆さん、こんにちは!
前回更新から少し間が開いてしまいましたが、前回の記事の冒頭で「胃が痛い、胃潰瘍では無いと思うが胃が痛い」とか言っていましたが胃潰瘍でした。べろべろばー。
凄く痛くて日常生活に支障が出ています、助けて。
すっかり寒くなりましたね、私のよく行っていた日光湯元キャンプ場は11月に入りそろそろ氷点下の気温が見えてきたと思います、きっと閉園されてると思いますが。
そんな訳でそろそろ冬キャンプシーズンが目前に迫ってきました。という事で今回は冬キャンプに向けてキャンプでのヒーターについて記事を書いていきたいと思います。
★冬キャンプでの暖の必要性
夏のキャンプと冬のキャンプ、最大の違いは
何らかの身体を温めるものが無ければキャンプを楽しむどころでは無くなってしまいます。
そんな時に便利になってくるのが「アウトドアヒーター」なのです。
★アウトドアヒーターの種類
アウトドアヒーターと言っても種類は様々、燃料別だとガス、灯油等あります、これからヒーターを買おうと思う方は自分が使っているバーナーやランタンと燃料を統一させると管理が楽になるのでオススメです。
では早速紹介していきます。
☆アタッチメント式ガスヒーター
このタイプはガス缶に直接ヒーターを取り付けるタイプで、コンパクトで手軽で価格も安めですが、火力が低くパワー不足は否めません。しかもガス缶はガスを消耗すると缶が冷えます、缶が冷えさらに火力は下がってしまいます。そういった事もあり、このタイプのみで本格的な冬キャンプを行なうのは無理がありますが、しかし焚火等の別の熱源がある場合や、(非推奨ですが)テントの前室などの風を遮れる環境下ならコレで十分な場合も多いです。
過去にはイワタニプリムスが1200kcal/hの大出力でパワーブースターまで標準装備のCB-JRH-2というモデルを発売していたのですが販売は終了し再販もされていません、今年は再販されるかなぁ。
☆ユニット式ガスヒーター
このタイプは前述したアタッチメント式に比べ、火力は高めで、ヒーターの熱をガス缶に戻すパワーブースター(パワーインクリーザー)を標準装備したモデルも多いです。しかしサイズは大きめで価格もやや高い傾向です。サイズが大きいという事でツーリングキャンプでは積載の問題から不利な面もありますが、倒れ難く安全性が高い利点にもなります。
またモデルによってはヒーターの天板で飲み物を温められたり、調理用途で使えるものもあり、寒いキャンプで常に暖かい飲み物を飲みたい人にはオススメかもしれません。
私もイワタニのアウトドアヒーターとニチネンのミスターヒートを利用しています。イワタニのは暖かいのですが少し煩くお湯も沸かせない、ミスターヒートは静かでお湯も沸かせますが氷点下の環境ではテント全体を温めるのは難しい。
ここまでが「ガス」を燃料としたヒーターです。ガス燃料はヒーターとして使用する場合は消耗が激しく、私の経験では1泊2日のキャンプでCB缶を平均3.5本を消費しています。念の為、ガスカートリッジは多めに用意しましょう。
そして通常の安価で売られている液化ブタン、所謂レギュラーガスのカートリッジは寒さに弱いという弱点があります、寒い場所で点火すると考えると液化プロパンや液化イソブタン混合の所謂パワーガスを用意した方が良いでしょう、それらで一旦ヒーターを立ち上げれば液化ブタンのカートリッジを温め使用出来る状態に出来ます。
少し話が横道に逸れますが液化ブタンは、プロパンやイソブタンと違い常圧での沸点が-0.5度と高く、氷点下では点火しないというデメリットがありますが、カートリッジから吹き出されるガスの量が少ないのでパワーガスに比べ長持ちするというメリットもあります。もちろん全てパワーガスで持っていくのも良いですが、燃料コストを下げたいのであればレギュラーガスとパワーガスを何本かずつのハイローミックスを推奨します。
☆遠赤外線アタッチメント
遠赤外線アタッチメントはコレそのものはヒーターとして機能しませんが、調理用のバーナー等、他の熱源に載せる事により輻射熱を出し機能するヒーターです。その仕組み上、上述したアタッチメント式ガスヒーターよりもさらにコンパクトで、荷物を減らしたい場合有効です。
但し注意としてバーナーで使用する場合、この遠赤外線アタッチメントから発せられる熱がバーナーに接続された燃料カートリッジを過熱してしまい事故に繋がる恐れがあるので専用のバーナーや、バーナーと燃料カートリッジを離せるモデルで無ければ重大且つ深刻な事故に繋がる可能性があるので注意してください。
嘘か、本当か分かりませんが、このタイプは「重さ=暖かさ」の絶対的な方程式があると聞いた事があります、重いものを選ぶと幸せになるかもしれません。
Amazonではありませんが、アルコールストーブで使用出来る遠赤ヒーター
ホットキャンディヒーター > http://grips-outdoor.jp/?pid=76851971
いつも売切れです、私も欲しいです。
☆灯油ストーブ
灯油ストーブとは「灯油」を燃料としたストーブで、一般家庭でも使っている人も多いんじゃないでしょうか。
灯油ストーブのメリットは安価な灯油が燃料となり、さらに少量の燃料でも長時間運転が出来るので燃料コストが非常に安く済む事と、ガスに比べ高火力という事です。逆にデメリットとしてはサイズが大きく運搬や保管が不利なのと、液体燃料なので運搬中にこぼれるリスクがある事です。また価格面でも多くのモデルが前述したガスヒーターに比べると高いです。
私も今年からスノーピークのタクードを導入、あとでレポートします。
(→18年12月2日追加記事:冬のソロキャンにはタクードがピッタリ。)
冬キャンプをやった事ある人なら一度は欲しくなるという武井バーナーの「パープルストーブ」というものがあります。真鍮のボディで非常に男心をくすぐるギアなのですが、初心者キャンパーさんはちょっと待ってください。これは適切に取り扱わないと炎上し事故を引き起こす恐れがあり、さらに使用中は轟音を発します。完全にベテラン用ギアです。
良く構造を見ると灯油バーナーにコイルが載せてあり、構造的にはコールマンのスポーツスターに遠赤ヒーターアタッチメントを載せている様なものです、価格的にも安全的にも初心者はコールマンの後者をオススメします。
☆薪ストーブ
薪ストーブは文字通り「薪」を燃料としたストーブで、謂わば箱の中で焚火をするイメージですね。
薪ストーブのメリットは高火力と、そして圧倒的なロマン ですね。薪をくべ、火を起こし、その熱で暖を取り、調理をし、燃える薪を眺めつつご飯を食べるのは冬キャンプの醍醐味らしいです。焚火に近い感じでしょうか。
しかしデメリットも多いです。まず本体価格が高く、キャンプ用のモデルは安くても30,000円~で冬シーズンしか使わない事を考えるとハードルが高いです。
そして大きさと重さです。煙突も含めると10kgを下回るモデルは殆ど無く、かなり重いです。大きさ的に車での運搬となると思いますが小さな車では積むのすら大変です、シーズンオフの保管も含め、この大きさは意外と厄介です。
それに加え、燃料が「薪」という事で燃料も大きさと重さが嵩張り、さらにガスや灯油に比べ高価です。また燃焼時間も意外と短く、焚火同様に定期的に薪を継ぎ足し続けないといけませんので燃料コストが嵩みます。
正直なところ薪ストーブはデメリットも多く初心者にはオススメ出来ません。しかしながら不便も楽しめるのがキャンプのいいところ。なので冬キャンプでは薪ストーブを利用するキャンパーさんを多く見ます。それだけ利用する人が多いのだから多くのデメリットを覆すだけの価値があるはずです。
興味のある方は購入する前に、薪ストーブがレンタル可能なキャンプ場(日本中にそれなりに点在しています)で試してみる事をオススメします。
☆チャコールストーブ
チャコールストーブとは「チャコール」つまり「炭」を燃料としたストーブです。
古く日本で使われていた火鉢からも分かる様に炭火は長時間安定した熱源となり暖をとるのに適した物で、チャコールストーブはさらに輻射熱も利用しストーブにしたものです。
炭火が暖房器具としてと言っても今は昔。他のアウトドアヒーター類に比べて、メリットは静かな事くらいで火力も弱く力不足感は否めません。更に炭は他の燃料に比べ一酸化炭素を多く発生させるのでテント内での使用は厳禁です。
アウトドア用のチャコールストーブは流通し始めたのが2000年代後半と割と最近のギアです。裏を返せばで、まだ作り込みが進んでおらず、その為か一度評判の悪さに姿を消しましたがここ4、5年でまた偶に目にするようになりましたが殆ど話題に挙がらない悲しいギアです。
☆その他のヒーター
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テーブル暖炉というジャンルで、パラフィンオイルっぽい専用オイルを燃焼させる観賞用兼ヒーターがあります。見た目の割りに輻射熱が殆ど無い為、あんまり暖かく無いようです。これを買うくらいならオイルランプを買えばいいと思う。
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他にも照明用のガソリンやガスを燃料としたランタンなんかも一応ヒーター効果が多少はあります。他にも本来ヒーターとして使用しないものでもガスやガソリンを燃料としたものは工夫次第でヒーターになり得ます、なり得ますが上述したヒーター類には及びませんので初心者の方はちゃんとしたヒーターを利用する事をオススメします。
★一酸化炭素中毒への備え
一酸化炭素は基本的には何かを燃やせば少なからず発生し、不完全燃焼時には発生量が増えます。そして一酸化炭素は赤血球のヘモグロビンに結合し易く(酸素の250倍も結合し易い)大量に吸い込んだ場合、血液の酸素運搬能力が下がり、末梢で酸素分圧が極端に低下し中毒症状を引き起こします。
テント内でも同様で、特にスカート付きの冬用テントの場合は顕著で、締め切った場合ソロ用テントだと20分~1時間程度で一酸化炭素中毒になってしまいます。起きていれば意識がボーっとしたり、頭痛がしたりで気が付きますが、例えばヒーターの暖かさに気持ち良くなりそのままウトウトしてしまったら・・・考えただけでも怖いですね。
そして厄介な事に一酸化炭素は色も匂いもありません。
一般的な対策としては「換気を行なう」に尽きると思います。一酸化炭素は重さがほぼ空気と一緒なので、少しの換気で十分ですのでテント内で"もしも"ヒーターを利用する際は気をつけてください。"もしも"ですからね?テント内でのヒーターの使用は原則的にはNG行為ですからね?私が何が言いたいか分かりますよね?
ちなみにスカートの無い通常のテントの前室の場合、何もしていなくても5分で空気が入れ替わると言われています。スカートの無い広めの前室を持ったテントの前室での使用が精々だと考えてください。私が何が言いたいか分かりますよね?
あと念の為に「一酸化炭素警報機」の使用を推奨します。
最近では非常に安価な警報機が売られており、信頼性は不明ですが持っておいて損はないでしょう。個人的な話になりますが以前に火の点いた炭と警報機を小さなダンボール箱に入れてテストをした事がありますが、一応は反応しました。もちろんそのダンボール内の空気は吸っていないので手遅れな濃度で警報が鳴ったのか、ギリギリセーフな濃度で鳴ったか定かではありませんが少しは信用しても良いじゃないかな?と思いました。
という事で冬キャンプでヒーターを使用する際は一酸化炭素警報機を用意し、通気の良い場所で使用しましょう。
★最後に
以上でアウトドアヒーターについての話を終わりにしますが、冬キャンプを快適にするヒーターも使い方を誤れば重大且つ深刻な事故を引き起こす道具となります。使用に際しては細心の注意をお願いします。
まぁ、冬初心者のキャンパーさんは冬でもやっている電源サイトのあるキャンプ場で電気カーペットとかセラミックファンヒーターを使って冬キャンプをした方が安全だし快適でオススメですよ。
ということで皆さん良いアウトドアライフを!それではまた!
冬のソロキャンにはタクードがピッタリ。
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